介護業界の給料は低いの?今すぐできる給料UPをご紹介
介護職の給料は他の職種に比べて低い水準と言われています。
なぜ低いと言われているのでしょうか。今回はその理由について解説していきたいと思います。
また介護業界に興味を持っている、介護職に就きたいと思っている方へ給与アップするためのノウハウやキャリアステップについてもご紹介していきます。
突然ですが、あなたの周りに特別養護老人ホーム等で働いている方はいらっしゃいますか?
日本全国で9726施設、サービス受給者は57.7万人にも及び、介護サービス受給者の7人に1人が特別養護老人ホームを利用しています。※平成29年4月審査分(出典元:厚生労働省)
こんなに身近な存在なのに、仕事内容等を知らない人が結構多いですよね。そんな介護職の実態を調査しました!
まずは介護職の一般的な平均賃金とその他の産業賃金を比較していきます。
<産業別賃金年収比較>(平成29年度版)
出典:厚生労働省
こちらのデータを見てもわかるように、実は介護職の賃金分布はだいたい真ん中に位置しており平均水準を満たしていることがわかります。また、現状介護職に就いている労働者の所定内賃金は平均227,275円(224,848円※月給賃金)であり、賞与は平均572,079円となっています。平成30年度の新社会人の初任給平均が約206,000円といわれているので、少し高いくらいのイメージです。そんな介護職ですが、実は給与面では毎年少しずつ賃金が上がっています。
出典:介護労働安定センター
上記は平成28年度と29年度の賃金変動をグラフにしたものです。微動ではありますが、すべての職種で上昇傾向にあることがわかります。他産業では一部、昨年より減少傾向にある業種もありますので増加傾向にある産業の一つであることがわかります。
◎改善傾向にある賃金問題
そんな介護士の給料について、今後どのような動きをしていくのでしょうか。
平均賃金 | 月給(円/月) |
全体 | 224,848 |
介護職員 | 208,162 |
看護職員 | 271,567 |
生活相談員・支援相談員 | 239,785 |
訪問介護職員 | 197,041 |
介護支援専門員 | 255,264 |
サービス提供責任者 | 224,780 |
※平成28年度
平均賃金 | 月給(円/月) |
全体 | 227,275 |
介護職員 | 211,464 |
看護職員 | 271,966 |
生活相談員・支援相談員 | 244,062 |
訪問介護職員 | 198,486 |
介護支援専門員 | 255,521 |
サービス提供責任者 | 230,688 |
※平成29年度
出典:介護労働安定センター
平成28年度と平成29年度の平均賃金と見比べてみると、平均賃金の昨対比が約101%と全体的に増回傾向にあることがわかります。しかし全産業の平均賃金と比較すると、全体平均が348,900円に対しマイナス12万と他の産業の賃金増加傾向にやや出遅れ気味です。しかし、2019年より介護サービス事業所における勤続年数10年以上の介護福祉士へ月額平均8万円相当の処遇改善を行い、介護離職ゼロに向けた人材確保の動きが閣議決定されています。
>> 政府与党政策懇談会での閣議決定(官邸HP 2017年12月8日発表を参照)
そんな介護職ですが勤続年数に関係なく、資格保有をすることで給与アップが見込める場合があります。国家資格でもある「介護福祉士」や「ケアマネージャー(介護支援専門員)」など実務経験が10年に満たない人でも受験が可能です。資格を取得することで社会的信用もでき、仕事領域が広がる可能性を持っています。特に「介護福祉士」に関しては、サービス提供責任者や生活相談員、チームリーダーなど事業所で配置が必要な役職がある場合は、介護福祉士の有資格者でなければならない場合もあります。
介護福祉士や介護支援専門員として働く場合、通常の介護職員と比較して約4万円給与UPした状態で業務に就くことが可能です。(介護労働安定センター調べ)
では、実際に給与UPするためには、どのようなことをしていけばいいのでしょうか。ここでは大きく2つの職種(介護福祉士とケアマネージャー)についてご紹介していこうと思います。
介護福祉士になるには、3つのルートが存在します。
2018年以降の試験から適用される新制度では、以下の業務の通算年数が5年以上必要です。
「実務経験5年」という表現がでてきますが、正確には、当該業務が「通算して5年以上であり、かつ、当該業務に従事した日数が900日以上であること」を指します。実務経験は、試験前日までカウント可能です。申し込み時点で実務経験が足りていなくても、「実務経験見込証明書」を提出することで、受験することができるそうなので、受験前に必ず確認しましょう。ただし、研究業務、教育業務、事務、営業等はカウントされないので注意が必要です。
働く際の決め手の一つに、「職場環境」や「待遇面」があります。せっかくやる気があっても施設の方針と合わない、待遇面に納得がいかないと離職の原因になってしまいます。施設の必要不可欠な人材として働くために、紹介会社を利用して自分に合った施設を探しましょう。通常のサイトでは公開されていないような優良施設を取り扱っていることもあるので、年収や待遇面を向上させられる可能性があります。
いかがでしたでしょうか?
介護士の仕事は他の職種に比べて給与水準が低いと言われていますが、飲食業界や宿泊業界と比較すると平均水準であること、そして資格取得をすることでさらなる給与アップを目指すことが可能だとわかりました。
比較的就業している年齢層が高いのがこの職種の特徴でもありますが、勤続年数が長いほど待遇処置がされる為、長く働いていける職種といえるでしょう。