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有料老人ホームで働きたい方へ…介護職の役割りや、サービス内容などをご紹介!

有料老人ホームで働いてみたいと考えている介護職の方は多いのではないでしょうか。有料老人ホームは民間企業が運営しているため、コストはかかりますが、公的施設と比べると設備も整っていてサービスも充実しています。
今回は、そんな有料老人ホームについての基本情報と、働き方や選び方のポイントまで詳しく解説していきます。今現在、介護職にご興味ある方や、有料老人ホームで働きたいと考えている介護スタッフの方は、ぜひご参考にしてみてくださいね。

有料老人ホームの基本的概要が知りたい!

高齢者が日々の生活を送りやすい場として介護付きの住まいを提供したのが「有料老人ホーム」です。身体の不自由な高齢者にとっては難しい食事や入浴、排泄など、自由にできない身の回りの事も介護スタッフが担当するほか、毎日の生活を安全に円滑にサポートしてくれます。
衣服の洗濯や個室の清掃など、家事全般を任せられるので、今までご自宅で不自由しながら暮らしていたお年寄りも、ここなら負担も減って楽になれるでしょう。

有料老人ホームの種類はどのくらいあるの?

有料老人ホームは、他の介護施設と同様、入居する介護者の要介護状態によって受け入れ先が異なり、サービスの違いなども様々な種類がありますが、大まかには「介護付有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」「サービス付き高齢者向け住宅」の4つが挙げられます。ここでは、それぞれの特徴について、詳しく説明していきましょう。

介護付有料老人ホームの特徴は?

介護付有料老人ホームは、都道府県から介護保険制度で「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設となりますが、その指定を受けた証として介護付と表示しており、要支援や要介護と認定された高齢者の入居が可能です。サービスは、食事、洗濯、清掃などの生活支援や、排せつや入浴などの身体介護のほか、機能訓練、レクリエーション、サークル活動などが行われています。

住宅型有料老人ホームの特徴は?

住宅型有料老人ホームは、自立度の高い高齢者を受け入れるスタンスで民間事業者が運営していますので、同ホームのスタッフが介護サービスを提供することはなく、要支援や要介護と認定された介護者が入居する場合には、居宅介護支援事業所もしくは、訪問介護や通所介護など、いわゆる在宅介護者向けの介護保険サービスを併用しなければなりません。サービスとしては、食事、洗濯、清掃等の生活支援が中心となり、介護認定を受けた介護者にとっては介護保険を利用しながら住宅型有料老人ホームの費用も支払いますので、介護付きなどよりも利用料は割安ですが、介護者の経済的な負担は高くなる傾向にあります。

健康型有料老人ホームの特徴は?

健康型有料老人ホームは、介護サービスを基本は必要としない60歳以上の高齢者を対象にした施設で、健康的且つ自立した生活を楽しむための支援をすることが施設の基本方針となりますので、入居者が要介護となった場合には退去しなければなりません。
サービスとしては、食事、洗濯、清掃等の生活支援を中心としながら、レクリエーションやイベント活動が充実しています。このほか、入居者同士で作るサークル・クラブが多いのも特徴と言えるでしょう。

サービス付き高齢者向け住宅の特徴は?

サービス付き高齢者向け住宅は、民間事業者が運営するバリアフリー対応の賃貸住宅となりますが、日中には生活相談員が常駐して、定期的に入居者の安否を確認したり、様々な生活相談に応じたりするサービスを提供しています。
施設によっては、ビデオカメラや感知センサーを設置し、入居者の安否確認を徹底しているところも増えてきたようです。
また、サービス付き高齢者向け住宅の中には、厚生労働省が定めた入居定員30名以上の介護施設「特定施設」の指定を受けている「介護型」のサービス付き高齢者向け住宅もあり、介護付有料老人ホームなどと同様に、食事、洗濯、清掃などの生活支援や、排せつや入浴などの身体介護などのサービスを提供する施設もあります。

どんな人が有料老人ホームに入居できるの?

前述した通り、有料老人ホームにも様々な種類があり、誰でも有料老人ホームに入居できるわけではありません。入居条件としては、介護を必要とするか否かで入居できる施設が分かれますが、基本は65歳以上で、共同生活に馴染める方となります。身元引受人がいない人や感染症患者の方は、施設によって受け入れの判断基準が異なりますので、事前の確認が必要です。
なお、上記で取り上げた有料老人ホームの種類別に、それぞれの条件をまとめましたので併せてご覧下さい。

介護付き有料老人ホームの入居条件

介護付き有料老人ホームの場合は、「介護専用型」と「混合型」の2種類があり、それぞれの入居条件は以下の通りです。

介護専用型
入居対象(年齢) 原則65歳以上
要介護認定 要介護1~5
混合型
入居対象(年齢) 原則65歳以上
要介護認定 自立(介護不要)~要介護5

住宅型有料老人ホームの入居条件

住宅型有料老人ホームの入居条件は、施設によっても対応は変わりますが、60歳以上の高齢者(介護不要な自立した高齢者)もしくは、介護度の低い要介護を対象にしています。

健康型有料老人ホームの入居条件

健康型有料老人ホームの入居条件は、60歳以上が対象となり、完全に自立して生活できる人が対象です。このため、介護が必要な介護者は入居不可となり、もしも入居した後に介護が必要となった場合には、他の介護施設に移らなくてはなりません。

サービス付き高齢者向け住宅の入居条件

サービス付き高齢者向け住宅の入居条件は、「介護型」のケースもありますので、介護不要な60歳以上の高齢者もしくは、要介護、要支援の認定を受けた60歳未満の方が対象となります。但し、サービス付き高齢者向け住宅の場合、施設によっても方針は異なりますが、「認知症を患っていないこと」や「身の回りのことができること」などが入居条件の前提となる場合がありますので覚えておきましょう。

有料老人ホームにかかる費用は?

月額費用:12~30万円  月額費用にかかる総費用には以下の料金が含まれています。
・家賃
・光熱費
・管理費
・食費
・介護保険料(1割もしくは2割負担)
・雑費(おむつ代や医療費)

有料老人ホームは、特養など公的施設とは違い、入居する時に一時金+月額費用が必要になります。その施設の立地条件や設備によっても費用が多少上下してきますが、ゼロ円のところはあまりなく、場所によっては数百万~数千万するところもあり、富裕層向けだと1億円以上する施設もあります。

有料老人ホームで行っているサービスの事例を教えて!

有料老人ホームの施設内ではこんな活動をしています
前項までは有料老人ホームの種類や特徴などについて説明してきましたが、ここからは有料老人ホームがどのような職場になるのかイメージしていただくため、サービスの特徴や事例なども交えながら紹介していきます。
有料老人ホームでは、身体機能回復のためのリハビリの他、例えば以下ような趣味やレクリエーション・サークル活動も取り入れて入居者が精神的にも楽しめるような時間を提供しています。

有料老人ホームで行ってるサービスの特徴や事例など
・陶芸
・カラオケ
・盆栽
・将棋
・お誕生日会
・お花見 等

入居者の方が趣味で寛いでいる姿を想像するだけでも、何だか楽しそうな職場がイメージできますよね!季節感のある行事・イベントも施設ごとに取り入れているので、身体は不自由でも自分の趣味を楽しみたい、アウトドアしたい、仲間と交流したいという方もきっとご満足されていることでしょう。入居者が飽きたり退屈しないように、工夫したサービスが求められているのです。今まで自宅で一人でいて精神的孤独を感じていたお年寄りでも、施設での生活を通して明るく前向きになれたという方も多いですよ。

医療面に強い!

有料老人ホームでは、利用者の方が食事や入浴、排泄などスムーズにできるように介護スタッフが支援サービスしていきます。65歳以上のお年寄りであれば、認知症の方や胃ろう、気管切開といった特殊なケアが必要な方でも入居できるところが多いです。
※有料老人ホームというと、介護を要する人たちが暮らす場所というイメージですが、
健康な人も入居できる「混合型」と呼ばれる施設もあります。
介護付有料老人ホームでは、常勤する介護職員によって介護サービスが提供されているわけですが、施設によっては24時間看護サービスを整えたところもあり、医療面で非常に心強いです。結核やMRSA感染症、ストマ、胃ろうなど特殊な医療ケアに対応している有料老人ホームも多いので、現在持病を抱えている方や、治療中の方でも選びやすいでしょう。

設備が万全!

有料老人ホームは費用が高めな分、設備もきちんと整っているので安心です。例えばバリアフリーも全館に適応されており、手すりや緊急通報装置などもちゃんと設置されています!個室にトイレや浴室があり、寝たきりの方でも入浴できる「機械浴」を置いているところもあるため、ご家族も安心されます。

有料老人ホームに入ってこんなところが良かった!入居者側から見たメリットデメリットが知りたい。

有料老人ホームに入居すると、入居者はどのようなメリットやデメリットを感じるのでしょうか。入居者した高齢者の意見などを参考にしながら、入居者の視点から施設毎のメリットやデメリットをまとめましたので参考にしてください。

■介護老人保健施設の場合

〈メリット〉 〈デメリット〉
・公的な施設のため費用が安い。 ・終末期看護は基本的に受け入れてもらえない。
・専門的な医療やケアをしてくれるので安心。 ・退所しても問題ないと判定されることがある。
・充実したリハビリができる。 ・入居待ちの期間が長くかかった。

■住宅型有料老人ホームの場合

〈メリット〉 〈デメリット〉
・施設によって異なるが、入居者の受け入れが幅広い。 ・介護度が重度になると入居の継続が難しくなる。
・多種多様な設備やサービスなど、施設の選択肢は多い。 ・介護度が重度になると支払う総額も高くなる。
・イベントやレクリエーションが楽しい。 ・もともと費用設定が高めで、経済的な負担を感じる。

■健康型有料老人ホームの特徴の場合

〈メリット〉 〈デメリット〉
・趣味や生活を楽しむための設備やイベントなどが充実してる。 ・近隣に健康型有料老人ホームがない(全体的に数が少ない)。
・共通の趣味を持った仲間ができる。 ・入居後に介護が必要になると退去しなければならない。
・面倒な家事から解放される。 ・施設によっては入居一時金がやや高めに設定されている。

■サービス付き高齢者向け住宅の場合

〈メリット〉 〈デメリット〉
・生活全般が自由。 ・介護度が重度になると入居の継続が難しくなる。
・完全個室で寛げる。 ・施設ごとにサービスには差がある。
・初期費用が低額で済む。 ・介護サービスは別途外部事業者などと契約が必要。

有料老人ホームで働くなら人員の配置を確認しておこう!

介護職員だけでなく、看護師さんの中でも、有料老人ホームへの転職を考える方が増えてきています。実際、有料老人ホームにおいて看護師の役割は非常に重要です。基本的に有料老人ホームには「看護師配置基準」が定められているのですが、施設によっても看護師の仕事負担も変わってきます。

人員配置の具体的基準はどう見たらいい?

有料老人ホームの介護職員人為配置は以下のようになっています。

住宅型有料老人ホームには人員配置の基準はありませんが、施設運営事業者によって看護師採用の基準もバラバラです。ドクターに関しても常勤・非常勤の場合があります。このあたりについても、事前に有料老人ホームに問い合わせておく必要があるでしょう。

職員の人員配置をチェックしておくのはマスト?

働き始める前にあらかじめ確認しておきたいポイントの1つが「職員の人員体制」です。
人員体制というのは、入居者に対して何名の介護職員を配置しているかを示したもので、3:1であれば入居者3名に対して1名の介護職員がつく事になります
職員の人員体制については、老人ホームの入居者向け資料に載っていたり、ホームページでも記載されている事があります。
介護付き有料老人ホームの職員配置は基本的には介護保険法によって3:1と決められています。これがもしも2や2.5であれば余裕を持った人員配置になっており、一人ひとりの負担もそれだけ軽減されると想像できますね。つまりそれだけ手厚い介護ができるという事です!
施設によっては、介護スタッフが介護活動に集中できるようにと、掃除などの雑務は清掃の専門資格がなくても外部に委託しているところもあります。

有料老人ホームと特別養護老人ホームの違い

有料老人ホームと特別養護老人ホームの違いについてはご存知でしょうか。
いずれも高齢者のための介護施設であることに変わりはありませんが、有料老人ホームは民間の事業者が運営し、特別養護老人ホームは自治体が運営するといった違いがあります。
以下、表にまとめましたので、対比すると違いが分かります。

有料老人ホーム
運営主体 民間の事業者
入居条件 65歳以上の自立(介護不要)または要支援、要介護
入居費用 月額費用:15~40万円程度
人員配置 基本は3:1以上(施設によって異なる)
医療的な処置 24時間看護職員の配置
空室状況 入居待ちはほとんど無し
別養護老人ホーム
運営主体 自治体
入居条件 65歳以上の要介護3以上
入居費用 月額費用:8~13万円程度
人員配置 基本は3:1以上
医療的な処置 医療的な処置は限定(夜間等)
空室状況 数か月以上は待つ可能性が高い

有料老人ホームでの働き方や選び方のポイントについて

有料老人ホームといっても、施設ごとに特徴やサービス内容は様々ですが、給料は高めだと言われています。
施設によっては「おもてなし」に力を入れているところもあり、ホテルのようにマナーを重んじ、職員にもそれを徹底させます。医療やリハビリ活動に力を入れているところは、それだけ医師や看護師の人員配置が多く、介護職員もより身体的介護が必要になると予想されます。施設によって異なる違いは、介護職員の働き方にも大きく影響してきます。
転職先を決める時、給料や勤務形態など、表面的な条件だけでなく、施設の特色を探り、実際ここに自分が入社したらどんな仕事内容が待っているのだろうと、具体的にイメージできるようにしておきましょう。思っていたイメージとギャップが生じ、辞めてしまう方も少なくありません。

まとめ
転職して後悔しないためにも、前もって気になる施設の運営方針や人員体制の考え方などについてリサーチしてみてください。例えば「今後は介護職員をもっと増やしたい」という計画とあなたの希望が一致しているかもしれません。また、その施設で自分はどのようなスキルを身につけられるのかについても、合わせて考えられるといいですね。