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ヘルパーさん必見!訪問介護の訪問記録、基本の書き方~簡単解説~

毎日忙しい介護のお仕事ですが、ホームヘルパーさんは忙しい合間にも訪問した際の記録をつけなければなりません。
しかし急いで書こうとすると、大事なことが抜けてしまったりして次の方に繋げることができませんね!
記録を短時間でしっかり書くには訪問記録がどうして必要なのかを知り、要点を簡潔にすばやく書くことがポイントです!
今回はそんな訪問記録に悩むホームヘルパーさんのお仕事に役立つような簡単・簡潔・わかりやすい記録の書き方を紹介したいと思います!

訪問記録が必要なワケ

記録の義務
介護保険制度では国民の税金や保険料から補助を得ているので、良質なサービスの提供を求められています!
そのため、守らなければいけない指定基準が決められています。
この指定基準の中に、提供したサービスに関する記録の義務化があるので訪問記録は法的に書くことを義務づけられているということになります。
指定基準が守られているかどうかは各市町村などで監査がはいり点検し、指定基準どおりのサービスが行われていないなど、点検の結果次第では売上(サービス利用料金)の税金と保険料の補助分(8割~9割)もらえなくなったり、今までもらっていた分の補助分を返さないといけない事態になることもあります。
そうなると働いている人の給料にも直接関わってくることになりますね!
このように訪問記録をしっかり記入することは良質なサービスの提供に繋がり働き手にとっても重要なことなのです。

同じ介護職種との連携ケアのため
利用者はホームヘルパーさんだけでなく、ケアマネージャーや訪問看護・訪問リハビリの職員・往診医なども利用していることがあり、その同職種の方に読んでもらうことで利用者の生活状態、体のことや食生活などを把握することができ連携したケアが行えます。
またホームヘルパーさんにとっても他からの必要な指導や助言を得る機会にも繋がります。

継続したサービスの提供
ホームヘルパーさんは一日中利用者といるわけではありませんね。
そのサービスがヘルパーさんのいない時間や次にヘルパーさんがきた時に提供するサービスと継続したものであると利用者は安心して生活が送れるため、記録の内容を引き継いたサービスが求められます。
そして引き継いだヘルパーさんが過去から現在に至る記録を読み把握することで何かが起きた時の予測や冷静な対応に繋がり安定したサービスが提供できます。

証拠としての記録
介護サービスはオムツを取り替えてもすぐに利用者が排泄したらいつしたかわからなくなってしまいますし食事も食べてしまったら何を提供したかわからないですね!
そのためどのようなことをしたのかきちんと記録に残して、サービスを提供した証拠として記録します。
また介護サービスは利用者の方の生命にかかわる大事なサービスです!
もし事故が起きてしまった場合は説明をする責任があり、そのための資料としても訪問記録はとても重要です。

訪問記録の書き方<基本>

訪問記録の書式例
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  • ①利用者様氏名と担当ヘルパーの名前を記入
  • 利用者様の名前は間違えると失礼にあたるため正確に記入します。
  • ②訪問日時を記入します
  • ③入退室時間を記入します
  • ④サービス内容の記入
  • 実施したサービスの項目にチェックし、食事の内容や掃除した場所など細かいところまで記入します。
  • ⑤特記事項入
  • その日に起きたことや、その日の体調、訪問した日の出来事や利用者と話した内容など訪問した日のことを細かく書いておきましょう。
    また利用者は1人ひとり違うため、記入する内容も様々です。
    そのため、その利用者にあった記載事項を上司に確認しておくと良いでしょう。
  • ⑥利用者様の確認印とサービス提供者責任者のサインの項目は必須です。
  • ※こちらは基になる基本の書式なので改善点などが増やしたほうが良い項目を入れてよりよい訪問記録にしていきましょう。
    また訪問するお宅に、1枚残していくので2枚複写にしておくと効率が良いですね!

訪問記録ワンランクアップの秘訣

連絡ノートと訪問記録を上手に活用
訪問記録をさらに効率よく活用するためには、連絡ノートと併用することです!
連絡ノートは訪問記録で行ったことをより詳しくかいて記録し、次のヘルパーさんに繋げ、また利用者のご家族の方との連絡のやりとりに使います。
訪問記録と同じことを連絡ノートに書く場合は「○月○日の訪問記録参照」とするとわかりやすくノートを書く時にも時間を短縮できますね。

専門用語や略語の表を作る用
専門用語や略語は家族との連絡時にわかりにくいので避けたほうが良いと思われがちですが、専門用語や略語を活用したほうが効率よく記録が書けるため、あらかじめ専門用語や略語の表を作っておきご家族に渡しておいたり、訪問記録のファイルに貼っておいたりしてご家族にもわかりやすくして上手に専門用語・略語を使いましょう。

ケアや対処した理由まで内容を詳しく記入する
対処したことだけしか書いてないと、どうしてこう対処したのかな?と読んだ人にはわかりません!
そのため「利用者様が~という状態でしたので危険だと思い~の置く場所を変えました」のようにどうしてそうしたのかも明記することが大切です。
また対処したことで利用者様の反応やそれについて話したことなども詳しく記入しておくと読み手にとてもわかりやすいですね!

利用者の方ができたことを記入する!
介護保険法には自立支援としてのサービス提供も求められています。

そのため、利用者の方ができたことを書くことで自立支援としてのサービスをきちんと実施している証拠になります。

何に気を付けてケアしたかを記入
介護を必要とする方のケアには常にリスクを伴うため、食事や歩行の付き添いなどの際に十分気を付けてケアすることが大切です。
また気を付けて行ったことを記入しておくとご家族にも安心感を与えることができます。

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記入例とテンプレート

訪問記録の実際の記入例を簡単に紹介します。
実施したサービス内容は□にチェックをいれていきます。

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ホームヘルパーさんは様々な状況を訪問記録に記録しておかなければなりませんが、ご家族も読む記録ですので、丁寧な言葉でわかりやすく表現する必要があります。
しかし、状況によってはどう書いたら良いのか悩んでしまうケースもありますよね!
そんなヘルパーさんのために状況別のテンプレートを紹介します。

【入浴を拒否した場合】
例文:本日、入浴のお声掛けをしたのですが「あとでいいよ」とおっしゃったので時間をおいてもう一度声をかけたところ、「まだいいよ」とあまり気分が乗らない様子でしたので入浴は行いませんでした。
NG:本日入浴を拒否されたため行いませんでした。

【排泄を失敗してしまった場合】
例文:本日、排泄がうまくいかず洋服を交換しました。
NG:本日排泄を失敗してしまったので着替えました。

【食事の拒否】
例文:本日、食事の際に献立を見てから「今日食事はいいわ」とおっしゃって1つも口にしませんでした。
理由を聞いたところ「いいのよ」と理由は教えてくれませんでした。
少ししてからもう一度食事のお声掛けをしたところ、「少しいただくわ」とおしゃっておかずの鶏肉と野菜の煮物と味噌汁だけ食べました。
NG:最初は食事を拒否されましたが時間がたってから少し食べました。

【見守り援助】
例文:移動の際、転倒に気を付けすぐに支えられる距離で付き添いました。
NG:移動の際、転倒がないように見守りました。

【愚痴・悪口】
NG:娘さんのことを、何もやってくれないこんなこと言われたなどと不満をおしゃっていました。
愚痴や悪口は記録には書かず、サービス提供責任者やケアマネージャーに口頭で説明しましょう。

※いくつか例文をだしましたが拒否という言葉を使うのはNGです!
ご家族が見た時にあまり良い気持ちにはなりませんよね。
また、ただ見守っただけではサービスの内容を実施していることにならないので、すぐに対処できる場所にいて何に気を付けて行ったかを記入しましょう。

<まとめ>

訪問記録は介護の仕事の上でとても重要ですが、ヘルパーさんの記入の仕方によってどれだけ利用者のことを考えてケアを行っているか、気を付けてくれているか、思いやりをもって接しているかなどが記録を通して伝わり、同じホームヘルパーさんには自分もがんばろうというモチベーションに繋がり、ご家族の方には安心を与えることができます。
このように利用者の方以外とのコミュニケーションツールとしての役割もあるため、効率だけを考えるのではなく読み手の気持ちを考えた記入の仕方を心がけることも大事なことだと思います。

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