介護に携わる仕事には様々な資格があり、取得することで専門的な知識を得ることができ将来性やキャリアアップに繋がります。
今回はそんな介護関係の資格である福祉用具専門相談員の資格について詳しく解説し取得後の将来性も紹介していきたいと思います。
介護の仕事に興味のある方、介護職員の現状からキャリアアップしたい方、介護関係の仕事に転職を考えている方必見です!
福祉用具専門相談員は福祉用具をレンタル・リース・購入する際に利用者の介護段階と状況に合った福祉用具を選び、調整や相談に乗ることができる資格です。
福祉用具は介護用の特殊ベッドや車椅子、歩行器、手すりなど様々な種類の用具がありそれぞれに正しい使い方や設置方法があります。
また介護保険適用のもと福祉用具をレンタルする場合、要介護状態によってレンタル可能な用具が異なります。
そんな福祉用具を安全に使う方法や介護段階における適切な福祉用具の選定、設置場所、設置方法など福祉用具に関係する専門的な知識を取得できる資格になっています。
厚生労働省は、高齢化社会が進む中、福祉用具の役割がより重要になるとみて福祉用具専門相談員の質を確保するため、これまで業務にあたることができたホームヘルパー2級・1級、介護職員基礎研修、初任者研修の資格がある方を2015年4月からは除外、福祉用具専門相談具の業務ができなくなりました。
そして、福祉用具専門相談員としての業務をするためには、福祉用具専門相談員の指定講習を受けるか、福祉用具に関する知識があるとされる国家資格(※)に合格し、より高い専門性を持つ必要があります。
(※)福祉用具に関する知識があるとされる国家資格:
介護福祉士、社会福祉士、保健師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、義肢装具士
介護保険の指定福祉用具貸与、指定福祉用具販売事業所では、常勤で2名以上の福祉用具専門相談員の配置が義務づけられているため、福祉用具専門相談員はとても重要な資格になっています。
また、福祉用具の販売やリースは様々な形で展開しているため、福祉用具の専門知識を持った福祉用具専門相談員の活躍の場は今後ますます増える傾向にあります。
福祉用具専門相談員になるには、資格をとることでなれます!
資格をとるためには指定された講習を50時間受講し最後に終了評価を受けることで福祉用具専門相談員として仕事に就くことができます。
福祉用具専門相談員の講習カリキュラムは平成27年4月から下記のような内容になりました。
福祉用具専門相談員指定講習カリキュラムの見直し概要
出典:厚生労働省
【受講資格】
特になし、誰でも受けることが可能
【受講期間】
講座によって異なり約7日前後
【受講料】
講座によって異なり3万円~7万円
スクールと特徴 | 受講期間 | 受講料 |
未来ケアカレッジ 受講にかかる費用が安く、全国に100を超える教室を開講しているため通いやすいことが特徴です。 また近隣の教室で振替え講座が無料で受けられることや講習終了後に就職サポートがあることからとても人気を集めているスクールです。 |
7日間 | 関東エリア 35000円 (税別)から 東海エリア 39000円 (税別)から 関西エリア 34500円 (税別)から 九州エリア 35000円 (税別)から |
日本キャリアパスアカデミー 教育訓練給付制度対象のスクールなので受講料・テキスト代・入学金の合計から2割が戻ってきます。 受講料が安く短期間での取得が可能、駅からのアクセスも良好で通いやすいことが特徴です。 |
6日間 | 34500円 (税別)から |
三幸福祉カレッジ 就職の幅を広げるためのお得な講座セットや期間限定で値下げキャンペーンを行うことがありキャンペーンの期間に入ると費用を抑えて受講することができます。 また訓練給付制度対象の講座であり、受講料が2割程度戻ってくることも人気の理由です。 授業は福祉用具を使用しながら講習を行うため実践的な技術や知識を基礎から確実に学ぶことができます。 |
7日間 | 64000円 (税別) テキスト代込み |
福祉用具専門相談員だけではなく職場に合った他の資格を取得することでさらにキャリアアップすることができます。
ではキャリアアップするための資格にはどのようなものがあるのかいくつか紹介していきます。
福祉住環境コーディネーターは介護が必要な利用者が住みやすいように住宅の環境をコーディネイトするための知識を身につけ、住環境についての業務を行うことができるようになる資格です。
福祉用具レンタル事業所や販売事業所は福祉用具の取り扱いだけではなく住宅改修などの建築関係を扱っている所が多くあるため福祉用具専門相談員と一緒に持っていると福祉に関する専門性がさらに高められます。
福祉用具専門相談員の役割と類似していますが、福祉用具プランナーになるためにはまず受講資格を満たす必要があります。
受講するためには指定福祉用具貸与、販売事業所で福祉用具専門相談員として働いている方や福祉用具関連事業で2年以上の実務経験がある方などの受講条件が定めてられておりその条件をクリアしてから100.5時間の講習を経て得られる資格であり、福祉用具プランナーの講習とは内容が違い、取得すると福祉用具の専門的知識がさらに高まりキャリアアップに繋がります。
福祉用具選定士の資格は研修・受講を終えた後筆記試験に合格した方が取得できます。
こちらは福祉用具専門相談員の資格を持っていて福祉用具専門相談員として2年以上の実務経験を積んでいることが受講条件になっており、福祉用具専門相談員からさらに専門的な知識を身につけることができます。
福祉用具専門相談員の資格を取得することで、福祉用具関連の企業への就職や、介護職員としてのスキルアップ、福祉用具の専門員としてのキャリアアップなど様々なメリットがあり資格を保有していると将来の幅が広がります。
それだけではなく高齢化社会が進む中、介護において福祉用具専門相談員の資格保有者の需要は増え資格の価値も高まることでしょう。
介護の仕事に興味がある方、介護関係の仕事に転職を考えている方福祉用具専門相談員の資格を取得して専門職として働いてみてはいかがでしょうか。