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介護ビジネス運営は難しい!?介護事業成功の秘密!

介護のニーズの高まりとともに、近年は介護ビジネスの広がりにも注目が集まっています。
今回は、最近増えている介護事業所の現状と、介護ビジネスを始めるにあたり、知っておくべき法的整備について、分かりやすく解説していきます。

介護事業所立ち上げはビッグチャンス!でもつぶれるところも多い?

ニーズの高まる介護ビジネスに大手企業も注目!
2007年に、日本は超高齢社会(65歳以上の人口が全体の21%を超えた社会)を迎えました。今後も、介護を必要とする高齢者は増えていくでしょう。それを見越して、多くの大手企業が、介護サービス事業に注目してきています。実際、大手企業が介護サービス事業に進出する例も最近は目立っています。

介護事業は安定成長型だから人気があるけど…

介護事業は、安定成長型と言われています。介護保険制度が2000年からスタートし、その後の要介護者の増加は、右肩上がりです。2001年の時点で、要支援を含めた要介護者は、200万人以上にも上ります。それが2008年には、400万人にも増えています。この調子でいくと、2030年には、700万人にも達するという予測もされています。
しかし、安定成長型だからといって、すぐに大きく儲かるとは限りません。
採算が合わずにつぶれていく介護事業所も増えています。介護事業を展開する事業者は、介護ビジネスのび効率化に頭を抱えています。超高齢社会が到来した現代では、介護事業のニーズが増している事は間違いありませんが、高齢者から得られるお金は限られているため、なかなか事業所の利益につながりません。一つのサービスを、スピーディーに展開する事が、介護ビジネス成功の鍵を握ります。遅くなると、どんどん収益が出しにくくなります。

どのくらい介護事業所はつぶれているの?

昨年2015年の1月~4月までの有料老人ホームや、通所介護事業所、訪問介護事業所などの動産件数や、その負債総額などについて、東京商工リサーチが調査した結果、倒産件数は、31件に上っており、過去最多を記録した2014年同期の19件と比較してみると、約63%増加している事が明らかになりました。
負債総額も、34億3300万円と、約21%増加しています。また、2015年に入って倒産した介護事業所をサービスごとに見ていくと、訪問介護事業所が最多で12件、次に通所・短期入所介護事業所の11件です。従業員別では、約67%が、5人未満、設立年数別では、約61%が、設立から5年以内につぶれている件数が多い結果です。

商材を用いて効率化をはかる

介護ビジネスをサポートするためにも、「商材」が活躍します。介護支援をするためのソフトウェアも最近では充実し始め、パソコンにデータ入力する事によって、通常業務を最小限の労力で完了できます。これはスタッフの負担を減らす事にもつながり、離職率を低下させると共に、人件費も削減できます。高齢化が問題になっている現代では、介護職がとても注目されています。介護事業は、多くの利益を生み出せるチャンスにもなるでしょう。

通所系・訪問系サービスが特に広がりを見せている

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最近は特に、通所系・訪問系サービスが増加しています。介護保険制度が始めって以来、グンと広がりを見せたのは、「居住系サービス」です。特別介護老人ホームなどの介護保険施設は、新設数にも上限が設けられ、横ばいを続けています。
介護保険施設は勿論の事、居住系サービスにも入居希望者の応募が集まっています。
すでに100人の定員を満たしているのに、100人が待機しているような介護保険施設も多いです。全国ベースでは、特別養護老人ホームの待機者が42万人にものぼり、平均在所期間は4年です。通所系・訪問系の介護事業所の数は、確実に増加しています。介護保険施設には、状態の悪い高齢者から順に入所させるのが一般的です。
このまま高齢者率が高まると、居住系サービスや、通所系・訪問系の介護サービス事業者が増えていくのが、現実的な未来図となります。

事業所運営でしなければいけない整備とは?

介護事業運営スタート!でも何から始めればいいの?

いよいよ事業がスタート!といっても、実際に介護事業所を経営していくには、様々な書類作成や管理が必要になり、結構大変です。その中でも「帳票」と呼ばれる利用者記録、伝票類、申請書類、保険請求書類などの処理に手間暇かかるでしょう。大きな負担になる場合には、行政書士や税理士、社労士などの専門家に依頼するのも選択肢の一つです。ただし、依頼するとコストもかかるので、経営者自身で処理できるのが一番コスト削減につながります。
この章では、介護で開業を目指す方に向け、どんな準備が必要なのか、順を追って概略を説明していきます。

まずは設立登記

まずは事業所を設立させるにあたり、登記手続きが必要になります。介護事業を行うには、法人格が必要だからです。登記せずに介護事業所を立ち上げる事はできません。

融資をする

介護ビジネスには、当然資金が必要です。その資金を集めるためにも、以下のようなやり方があります。参考にしてみてください。

  • 助成金
  • 自己資金
  • 周りからの融資(友人・家族・知人)
  • 投資
  • 金融機関からの融資

融資を受けるには、事業計画書が必要となります。デイサービスや訪問介護の開業資金を集めるためには、助成金を受けるのが一般的な資金集めとなります。

商圏・物件・設備

物件調査には、三つの大切な要素があります。

  • 動線
  • 物件
  • 商圏

物件探しとリフォーム

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デイサービスを行う場合には、その物件によっては介護リフォームが必要です。設備基準をよく調べてみましょう。開業に必要なオフィス器具や家具、回線、機器についても情報が必要です。

指定申請

指定申請という言葉を聞いた事はありますか?指定申請は、介護事業所を開設するために必須です。法人登記するだけなく、事業所が属する都道府県や市町村に、介護保険事業所として指定してもらわなければなりません。
指定申請を受けるに、やらなければいけない事があります。

  • あらかじめ役場に連絡しておく
  • 指定申請の書類を入手し、作成する
  • 書類を提出する

ただし、事業所の所在するエリアによっては、書類提出先窓口や、準備すべき書類も異なります。また、サービス形態によっても違いますので、事前によく調べてみましょう。

営業・利用者獲得するには

無事開業できても、それで安心していてはいけません。次に利用者獲得のための営業活動を行わなければ、集客できません。効果的な営業活動を行う事で、売り上げを伸ばす事ができるのです。そのアプローチ手段は、サービス形態によっても異なっています。

チラシ・ポスター製作をする

営業活動において、チラシやポスターは、ご自身の介護施設を広く伝えるためにも、必ず必要です。地域住民の利用者をはじめ、関連機関、スタッフに対してアプローチするには、有効な手段です。まずは手にとってもらい、事業所のコンセプトが伝わるような内容に工夫しましょう!

運営・管理

事業所開設前に、多くの帳票・書類を準備する必要があります。

  • 契約書
  • 重要事項説明書
  • サービス別の計画書
  • アセスメント指定

ここで挙げたのはほんの一例なので、漏れなく準備し、事業所運営がスムーズにできるようにしましょう。

事業所運営に必要な人員を集めよう

採用について

採用

人員確保も、介護事業所にとって不可欠です。そのためには、採用情報を提供して、人材を集めなければいけません。
といっても、新しく立ち上げる事業所には、こちらから売り込んでいかなければ、応募者は集まりません。
スタッフを確保するためにも、以下のようなやり方があります。

  • 求人サイトへ掲載
  • 知人・友人からの紹介
  • 派遣に依頼する
  • ヘッドハンティング

採用のステップ

介護の求人募集から採用に至るまでの流れは、以下のようになります。

  • 募集
  • 面接
  • 採用

これが一番基本的な流れとなります。

介護事業所での採用活動

介護事業所は、人員配置の基準を満たさないと、そもそも開設ができません。そのため、人材採用を行う前に、しっかりと人員基準を確認し、基準を満たした職種と人数を、計画的に採用しましょう。介護業界は、今もなお激しい人材不足であり、離職率も非常に高い状況です。その場しのぎの採用活動では、サービスの質が低下するだけでなく、職場のモラルやスタッフのモチベーションにも影響してしまいます。
介護事業の成功は、優れた人材確保と定着にかかっているといってもいいでしょう。
そのためにも、人気の高い求人広告に掲載したり、大手派遣会社に紹介しってもらうなど、
効率の良いアプローチで対策していきましょう。
より多くの候補者の適性を判断していき、会社にふさわしい人材選びを行っていきましょう。

<まとめ>

いかがでしたか?
これから介護事業所を新設しようと考えている方にとって、少しでも参考になりましたでしょうか?
開業するには、やらなくてはいけない事はたくさんありますし、最近では、新設しても5年以内につぶれてしまうところも多く、最初の準備が成功の鍵を握るとも言えるでしょう。最初が肝心です。ビジネスが失敗しないように、是非準備や計画を綿密に行い、良い人材を雇い、素敵な介護事業所を立ち上げてくださいね!

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