介護求人TOPケア転職ナビコラム介護の資格 > 介護職の上級資格「認定ケアマネ」の資格と試験について

介護職の上級資格「認定ケアマネ」の資格と試験について

認定ケアマネージャーとは、ケアマネとしての資質をさらに向上させる事を目的として、2004年に設立された資格です。日本ケアマネージメント学会が運営しており、国家資格ではありませんが、高度な介護を実践していく上で、オススメの上級資格です。
ここではそんな認定ケアマネについて、資格内容や試験についてスッキリ理解できるように解説していきます。

認定ケアマネージャーって何?

認定ケアマネージャーの資格がどのようなものか、その概要をお伝えしていきます。

認定ケアマネとはどのような資格なのか、詳しく把握している人は意外と少ないでしょう。認定ケアマネージャーは全国的にもまだ保有者が少なく認知度の低い資格です。ケアマネは厚生労働省認定の公的資格ですが、認定ケアマネは「日本ケアマネージメント学会認定の民間資格」で、国家資格には含まれません。
認定ケアマネは、ケアマネのスキルアップのため日本ケアマネージメント学会が独自にたちあげた資格で、たとえ非会員であっても居宅介護支援におけるケアマネージメントにあたってきた期間が3年以上あれば受験可能です。一定の実務経験のない初心者の方は受験できない資格なので、注意しましょう。

さて、ここで認定ケアマネの登録数の推移を見てみます。

受験年度 申請者 合格者 合格率 認定ケアマネ数
平成15~20年度 665 561 84.3% 353
平成21年度 122 62 50.8% 50
平成22年度 92 50 54.3% 63
平成23年度 84 46 54.7% 64
平成24年度 73 47 64.3% 58
平成25年度 99 56 56.5% 71
平成26年度 71 44 61.9% 53
1206 714 59.2% 712
年度ごと平均 100.5 59.5 59.2% 59.3

(参考:日本ケアマネジメント学会

平成15年~平成26年までの推移を見てみると、平均すると1年に59名ずつ増加しています。認知度が上がってはいるものの、増加のペースはほぼ横ばいですね。合格率もほぼ60%くらいですので、しっかり対策して望めば、決して難関資格ということはありません。過去11年間の累計で、認定ケアマネ数は712人になりました。

認定ケアマネになると変わること

無事認定ケアマネの資格が得られると、主任ケアマネ研修を受講する際に「実務経験5年以上」という条件が、3年に短縮免除されるというメリットが得られます。

5年ごとに更新が必要?

認定ケアマネの資格を取得しても、5年ごとに更新手続きが必要です。更新にあたっては実績ポイント30点以上ある事が条件です。実績ポイントは次の以下に参加する事で付与されます。

  • 学会研究大会
  • 所定の研修

認定ケアマネが求められるワケ

認定ケアマネの資格が作られた目的は、ケアマネの

  • 人材育成
  • 成長
  • チームケアの技術
  • 介護サービス向上

など、総合的なケアマネージメント力を備えたケアマネを認定し教育していく事です。

認定ケアマネの受験要件

認定ケアマネージャーになるには、

  • 書類審査
  • 口頭試験

をクリアしなければなりません。

「受験資格あり」と判定された書類審査合格者は、口頭試験を東京で受験します。受験申請する時は各種提出書類を出し、担当事例と資格試験用事例3例を記述して提出します。

受験申請資格

認定ケアマネの受験をしたいなら、以下の条件にあてはまっている必要があります。

  • ケアマネの資格を持っている
  • 日本ケアマネージメント学会の会員&ケアマネとしての実務経験を持っている

※ケアマネとしての実務経験には、以下の場合が含まれます。

  • 認知症対応型共同生活介護
  • 居宅介護支援や地域包括支援センターにおける介護予防支援担当
  • 小規模多機能型居宅介護
  • 看護小規模多機能型居宅介護

原則会員歴2年以上が必要ですが、満たない場合でも「非会員」として受験する事ができます。

Processed with VSCO with kk1 preset

認定ケアマネの試験

認定ケアマネの資格を持っていると、ケアマネとしてのスキルや知識をさらに深める事ができ、キャリアアップにつながります。介護のエキスパートとして介護業界を極めたいなら、ぜひ取得しておく事をおすすめします。しかし認定ケアマネージャーになるには一定の条件を満たした上で試験に合格する必要があります。

「認定ケアマネになりたい!」と思っても、何から始めたらいいか今一つ分からないあなた。ここでは認定ケアマネの試験ではどのような事をするのかご説明していきましょう。

認定ケアマネの口頭面接では何を聞かれる?

認定ケアマネの試験は、書類審査と口頭面接で構成されています。受験申請する時は必要書類の他、担当事例や資格試験用事例を3例明記して出さなければいけません。そして口頭面接ではその提出した事例内容に関する質疑応答が行われます。事例について詳しく掘り下げられるので、具体的に、明確に答えられるよう十分に準備しておきましょう。

認定ケアマネを取得するメリット

主任ケアマネ研修が受講しやすくなる

認定ケアマネの資格を得ると、主任ケアマネージャーになるための研修要件である
【ケアマネージメント専従期間5年】が【3年】に短縮されます。恐らくこれが認定ケアマネになる一番メリットだと言えるでしょう。つまり主任ケアマネの資格を取得しやすくなるのです。2016年からは、認定ケアマネは主任ケアマネの更新研修の受講者としても参加できるようになりました。

認定ケアマネージャーの会に参加してスキルアップできる

認定ケアマネになると「認定ケアマネージャーの会」に入会できるというメリットもあります。この会は認定ケアマネのスキルアップを目指すための組織で、介護現場でさらに実践的なサポートや指導ができる人材育成活動を実施しています。主な研修は以下の通りです。

  • フォローアップ研修
  • 主任ケアマネージャー研修
  • キャリアアップ研修

認定ケアマネのための研修が充実しているので、資格取得も、より高度なケアマネージメント技術が習得できるという事ですね。
ケアマネとしてレベルアップを考えているなら不可欠な資格でしょう。

<まとめ>

いかがでしたか?認定ケアマネはまだまだ知名度も低く、資格保有者自体が少ないのでとても貴重な存在です。この先どんどん高齢化は加速していき、介護職員が求められる時代になっていくでしょう。それに伴い、今まで以上に質の高いケアマネージメントが求められるので、現在介護職に就いているあなたもぜひキャリアアップとして、認定ケアマネの資格取得をご検討してみてください。

関連記事もご覧ください

この記事が少しでもお役に立ったら、Twitter、Facebook、はてブでシェアを頂けると励みになります。