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介護の新資格”主任ケアマネ”の資格と仕事内容について

ケアマネが今よりキャリアアップしたいと考えた時、きっと思い浮かぶのは「主任ケアマネ」という道でしょう。この資格を持っていると活躍できる場がさらに増え、転職活動でも選択肢が広がります。また、ケアマネの教育・管理も任されるやりがいのあるお仕事です。しかし、実際ケアマネとはどのようなところが違うのでしょうか?
このような疑問も含め、今回は主任ケアマネについて詳しくご紹介していきましょう。

主任ケアマネとは?

「主任ケアマネ」=「主任介護支援専門員」とも呼ばれます。
主任ケアマネは、2006年に改正された比較的新しい資格です。厚生労働省は、地域包括ケアシステム推進に伴い、さらに主任ケアマネの立場を強化していく方針を固めました。
主任ケアマネの研修は、「主任」とつくのにふさわしいケアマネだけを厳選していく改正案を盛り込み、2016年4月1日から施行されています。

ケアマネの一つ上の資格

主任ケアマネは、ケアマネ(=介護支援専門員)のうち特定の研修を受講した人に対して与えられる資格で、ケアマネより一つ上の上級資格です。その資質や介護の専門性を高める目的で作られた資格なのでケアマネの上、つまり介護相談の専門家という立ち位置になります。優秀な介護職員が求められる現代では、この主任ケアマネの存在は今後ますます需要が高まると考えられます。

主任ケアマネが活躍できる場所

主任ケアマネになると働ける施設の枠が広がります。例えば特定事業所加算を取得する一部の事業所では、主任ケアマネの在籍は必須です。誰でも働けるころではない職場でも、主任ケアマネなら働けるので、この資格の優遇性が分かりますね。
その他、次のような施設でも働く事ができます。

  • 介護老人保健施設
  • 地域包括支援センター
  • 介護療養型医療施設
  • 居宅介護支援事業所
  • 地域包括センター
  • 特別養護老人ホームなどの介護老人福祉施設

主任ケアマネになるには?

主任ケアマネの資格は、現代社会を考えると非常に求められる資格であり、持っていると有利だという事がわかりますが、資格を得るにはどうしたらいいのでしょうか。

主任ケアになるための条件

主任ケアマネになるには、以下の要件を満たしていなければなりません。

  • 一定の実務経験
  • 研修の受講

主任ケアマネの研修受講資格について

主任ケケアマネ研修は、誰でも受けられるものではなく条件があります。主任介護支援専門員研修を受けるには、次のような条件を満たしていなければいけません。(地域によって異なる場合があるので確認が必要です)

  • 【介護保険法施行規則第140条の52第2号のハ】に定める主任ケアマネに準ずる者として、現在地域包括支援センターに配置されている
  • ケアマネとして5年以上働いた経験がある
  • ケアマネジメントリーダー活動等支援事業の実施及び推進について】に沿ったケアマネジメントリーダー養成研修を修了した者で、かつケアマネージャーとして勤務した期間が3年以上
  • 日本ケアマネジメント学会が認定する認定ケアマネでケアマネージャーとして勤続年数が3年以上

主任ケアマネの研修は10日間

主任ケアマネの研修は地域によって実施日程や内容が若干異なりますが、基本的には、トータルで10日間行われる事が多いです。実習と机上研修を合わせて10日間、一週間の間隔をあけながらやっていきます。

  • 研修期間…10日間(地域によって前後する)
  • 研修時間…60~70時間(地域によって違う)
  • 受講料…地域によって大幅に違う(無料もあれば数万円かかる事も)

主任ケアマネの研修は何のため?

研修目的には以下の3つ挙げられます。

  • 介護保険サービスや福祉サービスを提供するスタッフとの連携・調整の技術習得
  • 地域包括ケアシステム構築のために、地域作りに協力できる主任ケアマネ育成
  • ケアマネに対して的確な助言や指導できる技術習得
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主任ケアマネの仕事・役割り

ここでは、意外と知られていない主任ケアマネの仕事や役割についてご紹介していきます。これから主任ケアマネとして働いていきたいという方は必見です。

主任ケアの仕事内容が知りたい!

主任ケアの仕事の中心は、他のケアマネに対してアドバイザーとして機能する事です。制度を熟知している事が前提であり、主任ケアマネにはケアマネをサポートしていく任務があります。ケアマネを指揮・監督するだけでなく、互いの立場を尊重し、信頼関係を保ちながら適切に助言していけるのが理想です。

主任ケアの仕事を簡潔にまとめてみると次のようになります。

  • ケアプラン作成時、ケアマネにアドバイスやサポートする
  • 新人ケアマネに対する教育
  • 医療機関との調整を行う< /li>
  • 適切なケアマネジメントを提供する

主任ケアマネは、ケアマネージャー達をまとめ、ケアマネ同士のネットワークがスムーズになるよう調整し、うまく統括していくリーダー的存在となります。

主任ケアマネとケアマネの違い

介護現場で実際勤務している人たちにとって、主任ケアマネとケアマネの区別はなかなかつきづらいのが現状ですが、主任ケアマネと主任でないケアマネとの間には、以下のような違いがあります。

  • 地域包括支援センターは主任ケアマネが必ずいなければいけない
  • 居宅介護支援費に関する特定事業所加算を取得する事業所は、ケアマネとは別に主任ケアマネを置かなければならない

ケアマネ配置は必ずしも必須でない施設でも、主任ケアマネが必須であるケースがあり、主任ケアマネの方が働ける場所がケアマネより広くなるという事です。

主任ケアマネ資格取得のメリット

転職に有利!

主任ケアマネの資格を得る最大のメリットと言えば、転職しやすくなる事です。現代はますます高齢化が進んでいるのに対して、介護職員の数が追いついていない状態です。そんな中で、介護の専門性と経験を兼ね備えたエキスパートである主任ケアマネには将来性があります。ケアマネ自体が不足する中で、介護に関する高度な知識やテクニック、ノウハウや経験を持った主任ケアマネは、現代社会でとても求められている存在です。主任ケアマネの資格を持っているだけで働き先も増え、応募できる職場が増えてくるでしょう。ケアマネよりも職場選びの範囲が広がる事は、転職活動において大きなメリットとなるでしょう。資格取得後の研修を実施している自治体も多いので、積極的に有効活用するといいです。

主任ケアマネの資格を得た事で特別手当がつくなどのメリットは残念ながらありませんが、もしも主任ケアマネ配置が必須の地域包括支援センターに勤務する場合、公的機関にあたるので準公務員としての給料システムが利用できます。

<まとめ>

いかがでしたか?せっかく主任ケアマネの資格を目指すのであれば、ケアマネの相談援助業務として、自分のキャリアアップ目的にするといいでしょう。主任ケアマネの研修は、年々難易度が高くなっているので、もしも受講条件を満たしているのであればお早めに資格取得に向けた取り組みをおすすめします。
主任ケアマネの資格は導入されてからまだ10年ちょっとです。将来性が期待できる資格なので、この資格を手に入れてさらに活躍できるフィールドを広げましょう!

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