今回は、片麻痺の方のためのゲームレクリエーションをご紹介していきます。様々な制限が加わってしまう片麻痺ですが、生活の中に色々なレクリエーションを取り入れることで、楽しく、また残された機能を程よく鍛える効果もあります。介護で使えるレクリエーション、特に片麻痺の片でもできるレクを探している方は、ぜひご参考にしてみてください。
片麻痺(へんまひ)とは、身体の左右どちらかが麻痺する状態を言っています。感覚障害の有無は関係のない半身不随や半身麻痺です。
原因と考えられる、疑われる疾患には様々あります。上記に記載した以外の原因も、まだまだありますが、ここでは割愛させていただきます。
ただ、同じ「麻痺」の症状でも、それが“片麻痺”なのか“四肢麻痺”(頭部以外、体幹と両手足に見られる麻痺)なのか、あるいは“対麻痺”(両下肢のみの麻痺)なのか、“単麻痺”(右腕だけ、左脚だけなど部分的に現れる麻痺)なのかで、背景に潜む疾患は全く異なります。
麻痺のある方のケアをされる片は、麻痺の分類・区別もある程度つくようにしておくといいですね。
脳梗塞の後遺症として、最も多いのが、片麻痺、半身麻痺です。片麻痺とは、体の片側、左右どちらかに、麻痺症状が出るものです。脳梗塞で特に多くなる症状であり、脳出血の場合でも発生しますが、どちらかというと、損傷範囲が限定される脳梗塞の方に多く見られます。
脳の一部分が破損してしまうと、それに対応する身体の一部が、感覚麻痺になってしまい、機能不全になります。また、人間の脳は、左右がかなり明確に分かれており、それを脳梁でつなぐという形になっているので、片方で起きた障害も、もう片方には影響を及ぼしにくいのです。
だから脳梗塞などで、脳の一部が損傷しても、その周辺の脳細胞も機能不全に陥った場合、左右どちらかの半身麻痺、片麻痺になる場合が出てくるのです。 同じような理由により、出血が脳全体を圧迫して起こる「くも膜下出血」では、片麻痺などの部位限定的な障害よりも、全体機能への影響が出やすいようです。
片麻痺への対応には、リハビリが挙げられます。マッサージや外部から動かすなどで、症状の軽減を図ると共に、特に、手足などが関節部分で折れ曲がった後、自由に動かせなくなる症状は、
機能回復にも大きな影響を及ぼしてしまうので、できる限り早い段階から、リハビリを始めるなど、対応していくといいでしょう。
片麻痺の方は、レクリエーションが、リハビリ代わりにもなります。ここでは、片麻痺の方におすすめのレクリエーションを5種類ご紹介します!車いすや、片麻痺の方でもできるようなゲームはたくさんあります。ゲームの中には、頭脳を使うもの、身体を使うもの、絆を深めるものなど、タイプが色々あります。
きな紙に、リハビリ項目を記入します。さいころを転がし、すごろくのように、出た目の数だけ駒を進めていくというゲームです。出た目の数だけ進ませ、リハビリをしていきます。
これなら楽しくリハビリができるのではないでしょうか?
【材料】
【解説】
まず、ガムテープの芯2個を張り合わせます。ガムテープの芯の大きさに合わせ、厚紙を張っていきます。芯の中に紙粘土(古新聞)を詰めていきます。もう一度厚紙を張ります。あとは芯一個ずつ、同じように作っていきます。ラップの芯をハンマーのように加工します。最初に作った2個合わせた物に「ダルマ」の絵と、1個のものに色を塗ればできあがりです!
箱で土俵を作り、人形も作ります。できれば自分で色も塗るのがベストです!人形には名前をつけます。介護職員も参加しましょう!箱の隅をたたいて遊ぶゲームなので、片麻痺の方でも楽しめます。懐かしさと、「自分の人形で…」という手作り感がいいです。
可能であれば、一泊旅行に行くのも、レクリエーションの一つです。ドライブがてら、キャンプ場へ行き、夜はキャンプファイアーを囲んで歌やゲームをするというプランはいかがでしょうか?施設内だけでは楽しめないゲームができたり、施設にいる時にはなかなか見れない笑顔を見せてくれる方もいらっしゃいます。
また、旅行よりも手軽なのが、回転寿司店に介護スタッフと行ってみたり、近くのスーパーへ介護スタッフが連れて行ったりといった外出です。
室内ですごすのに比べ、目に飛び込んでくる情報量、臭い、音など、刺激が多く、そこでスタッフと交わす何気ない会話ややり取りが、よいリフレッシュ・気分転換になるでしょう。
ただお手玉をするだけではなく、ご利用者の方が好きな歌に合わせてお手玉をすると、もっと楽しいレクリエーションになります。
【ルール】
(参考資料:高齢者のレクレーション)
片麻痺の人を車いすに乗せてあげる時には、アームレストを邪魔にならないようにしてあげましょう。座った後に、アームレストを元に戻すのがふつうですが、夏などは、腕に少しこすってしまうだけで、皮膚が擦り切れてしまう場合があります。麻痺側の皮膚は、非常に繊細です。
自分の手を間に入れ、直接当たらないようにしましょう。麻痺側の足が突っ張っている時には、車いすを方向転換する時に注意が必要です。つま先が当たっても、痛い事がわからないので、
いつの間にか皮下出血している事があります。
坂道の時は、特に車いすは注意が必要ですが、道がでこぼこしている時、座っているからといっても、麻痺があると、不安定です。ゆっくり進ませる事、そして様子を見て、深く座り直す事が大切です。
ごく基本的な事ばかりですが、現場では実際にできていない方が多いです。
これに加え、麻痺のない側の足に体重をかけ過ぎてしまい、アンバランスな姿勢になりがちです。立てるようになったら、バランスを保てるリハビリを積極的にしていきましょう。意外とバランスを保つ感覚は、鈍ってしまいがちです。また、歩行練習を行う前には、真っ直ぐに立てるか、手を離して立てるか、身体を回転させてバランスがとれるかなどといった事もチェックしていきましょう。また、膝(ヒザ)がガクンと折れてしまう被介護者であれば、介助者がヒザを抑えて安定させてあげましょう!
いかがでしたか?片麻痺について理解が深まりましたでしょうか?麻痺があっても、楽しめるレクリエーションやゲームは多い事、また、利用者同士の、よいコミュニケーションの場にもなります。
片麻痺のある方の歩行や車いすの介助をする時には、特に安全に注意を払って行く必要がありますが、レクを上手く取り入れて、毎日笑顔ですごせるといいですね。