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終末期の看取り、終末医療について~介護職の担う役割と心構え~


人の一生はとても長いですね。その長い人生において、人に死に向き合うシーンは、そんなに頻繁には出てきません。
大事な家族との死別は、とても悲しく、深い傷跡を残す場合もあります。人の死を経験して、すぐにその傷や悲しみが癒える事はないでしょう。
介護業界で働いていると、業務上、終末期、要するに「看取り」という場面が出てきます。
これはとてもつらい事ですが、この看取りについても、知っておくべき知識や行動があります。
この記事では、この終末期医療について解説していきます。終末期に起こる症状や前触れ(前兆)には、いったいどのようなものがあるのでしょうか?ぜひポイントを押さえていきましょう!

 

終末期医療って?

終末医療とは何か…
まずは、「終末医療」という言葉の意味について触れてみます。終末期医療とは、深刻な病になった時、その症状が末期に及んでおり、「不治の病」と断定された場合に、治療よりも患者さんの精神的苦痛を和らげ、穏やかに過ごせるように配慮する療養法を指しています。
 
終末期医療ではどんな事をするの?
それでは、終末期医療では、いったいどんな事をするのでしょうか?終末期医療は、「ターミナルケア」や「緩和ケア」、「ホスピスケア」など、色々な呼び方があります。しかし、基本的にはどれも同じ意味です。
死が間近に迫った状態で、回復する見込みがないと分かっている時、延命治療を行う事は、患者さんやご家族にとって、大きな負担になるでしょう。
そのため、終末期と判断された場合には、延命する事を治療の目標とせず、精神的・肉体的な痛みを取り除く事を念頭に置きます。
要するに、終末期医療(緩和ケア)は、人間の苦痛を緩和あるいは除去するためのケアの事なのです!
 
終末期とは
お医者さんによって、もう回復の見込みがないと診断された場合は、それから数週間、あるいは数か月のうちに死亡するだろうと予想される状態という事になります。これがいわゆる「終末期」という事です。ただ、この終末期は、定義があいまいなところもあり、いまだ定義づけに関して議論があります。
 
終末期医療とターミナルケアは何が違うのか?
終末期になれば、治る可能性は考えられません。そのため、厳密にいうと、医療という言葉はふさわしくありません。治療といより、「ケア」の方が適当なのです。しかし、実際は終末期ケアというべきところを、終末期医療、ターミナルケアと使われてしまっているのです。
 
終末期医療選択の時の注意点は?
終末期医療の選択においては、延命治療をどこまで望むかを選択する事が大切です。
これを医師に伝える事によって、希望の終末期医療を受けられるのです。延命治療の主な具体例としては、心肺蘇生と人工呼吸療法があります。
この二つについて解説していきましょう。
 

  • 人工呼吸療法

口あるいは鼻から、プラスチック製のチューブを気管に挿入し、人工呼吸器を利用して高濃度の酸素を、肺の中へ送り込んで呼吸をサポートしていく治療法です。
肺炎や心不全の状態が著しく悪くなり、呼吸機能が不十分な場合には、全身が酸素不足となります。この状態が長く続いてしまうと、生命に危険が及ぶので、人工呼吸療法で対応します。しかし、これをすると、患者さんの意思疎通が困難になる可能性があります。
 

  • 心肺蘇生とは…

これは、心停止や呼吸停止などの急変時に行う救命処置に事です。マスクによる強制換気を行いながら、心臓マッサージにより血液循環をキープしたり、強心薬を投与していきます。電気的除細動器を用いて、心臓に電気を流す事もあります。呼吸が回復しない場合には、人工呼吸療法を併用します。
 

死期が近づいている兆候はどんなもの?

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死期が近づいている時には、どんな症状が出るのでしょうか?ここでは主な兆候をピックアップしてみます。
 
自分がどこにいるか、相手が誰だか分かりにくくなる
その場にいない人が見えたり(幻覚)、病院ではなく、違う場所にいるかのように勘違いするようになる事もあります。寝具や自分の服を引っ張る事もあります。そのような時には、今、誰がそばにいるかを、そっと優しく教えてあげましょう。患者さんを安心させてあげてください。
大切な人に、見えているものは、正しい現実ではない事を、無理して理解させる必要はありません。
 
口数が少なくなる
終末期になると、口数が極端に減ります。しかし、だからといって何も話しかけないのではなく、直接話しかけてみましょう。あなたがそばにいるという事も知らせてあげます。
本人は意識もあり、あなたの声も聞こえているけれど、反応できないだけかもしれません。
 
眠気がひどくなり、呼びかけに対しての反応も遅い
昼間でも、寝ている時間が長くなります。また、ご家族の方がお見舞いに行っても、反応が薄くなります。ここでご家族の方は、たとえ何も反応がかえってこなかったとしても、患者さんがまるで聞こえているかのようにふるまいましょう。患者さんの多くは、反応する事はできなくても、相手が話している事は分かっています。リアクションが薄いからといって、患者さんの体をゆすったりしないようにしましょう。また、話しても何もかも無駄と思わず、気にせずお話しましょう。
 
飲食しなくなる
食事や飲水を求めなくなります。このような場合でも、無理して飲食させようとする必要はなく、
患者さんの自然な意思に任せるようにしましょう。
 
排尿・排便のコントロールができなくなる
尿の色は濃く、量も減ってきます。これは、水分摂取をあまりしなくなるからとも言えます。尿道カテーテルをつける場合もあります。
 
肌が冷たく蒼白になっている
肌が冷たくても、患者さん自身は、寒さを感じていない場合もあるので、むやみやたらに毛布など使って温めないよう気を付けましょう。
 
呼吸音がゼーゼーする
呼吸時に雑音が入ると、ご家族の方は心配になってしまいますが、患者さん自身は、そんなに不快感はありません。
 
※全ての患者さんに、上記の症状があてはまるとは限りません。大事な人に、いずれかの兆候が出たとしても、必ず死期が近づいているという証拠になるわけではないので、必ず医療チームの判断に任せるようにしましょう。
 

終末期にはどんな身体の変化が起こるの?

尿の量が減っていく
終末期には、尿量が少しずつ減少していってしまいます。その原因は、腎臓機能や心機能が衰えているからというものが挙げられます。
これらの臓器が弱ってしまうと、血圧も低くなり、尿を作る力がなくなります。
そのため、非常に色の濃い尿が出るようになるのです。
 
排便が減る
この原因は、食事の摂取量が極端に減る事や、運動不足などが挙げられます。
 
むくみが出る
終末期には、全身がむくみます。この原因には、尿量が減少する事が考えられます。本来は体外に排出されるはずの水分が、身体の中にたまってしまうからです。
 
酸素飽和度が低下する
終末期には、全身の循環状態が悪化し、指先まで十分に血液が巡りません。そのため、冷たい状態になっている事がよくあります。血中の酸素濃度が低下したり、測定困難な程度になる事もあります。
原因は、換気障害や気道障害、循環器障害(心不全など)が挙げられます。酸素吸入を行っても、酸素飽和度がなかなか上がらない事も多く、意識はありませんが、呼吸困難感はありません。
 
心拍数の急激な増減!
終末期には、心拍数が急激に増えたり減る事があります。これは、心臓機能の異常が考えられます。
 

<まとめ>

いかがでしたか?
終末期医療について、少しでも分かって頂けたでしょうか。終末期は、患者さんも、なかなか自分の意思を思い通りに示す事ができず、また、自ら話す事も、反応する事も少なくなるので、それだけ周囲も対応に困ってしまう事があります。しかし、だからといって、間違った看取りをしてしまうのは、患者さんにとってもマイナスに働いてしまうので、必ず医師のアドバイスや指示に従い、正しい看取りを行っていきましょう。勝手な判断で、間違ったケアをしないようにしましょう。
 
(参考資料:終末期関連用語集
(参考資料:がんナビ
 
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