退職の意志表示を上司に告げたあと、書かなければならないのが「退職届」です。
しかし、退職届を”いつ”、”だれに”渡せば良いのかわからない方も多いのではないでしょうか。
人手不足の介護施設では退職の意志すら上司に認められず、頭を抱えている方もいるかもしれません。
今回はそんなお悩みをお持ちの介護職の方に、退職届の書き方や提出までの流れ、退職を受け入れられない場合の対処法についてもご紹介したいと思います。ぜひ参考にしてみてください。
介護職に限らず、退職届に使用する用紙は一般的にA4用紙かB5用紙になります。
用紙自体はコピー用紙でも問題ないでしょう。
退職届を書く際は、黒のボールペンか万年筆を使用しましょう。黒のボールペンであれば5mmが望ましく、万年筆であればMF(中細)かM(中字)が望ましいでしょう。
退職届は施設側から書き方について指示がない限りは、縦書きで作成しましょう。
以下が退職届のサンプルになりますので、作成する際にぜひ参考にしてみて下さい。
退職届の作成が終わったら、つぎは封筒を作成しましょう。
基本的なマナーとして、茶封筒は避けましょう。白い無地の封筒がベストです。
表面の真ん中あたりに「退職届」と記入し、裏面の左下に「所属部署」と「氏名」を記入して完成です。
退職届を封筒へ入れるときは、3つ折りにて入れるのが一般的です。
退職届は、従業員から会社へ一方的に退職することを告げる書類になります。
原則、退職届を提出してから最短2週間後に契約終了となります。
一方、退職願は、その名と通り願い出るための書類になるので、提出をしても上司から引き止めに合ったり、却下される場合があります。
しかし、円満退社を望むのであれば、業務の引継ぎ期間も考慮して前もって退職願を提出し、上司などの承諾を得た上で退職届の提出を行う流れがベストです。
慌ただしい介護の現場で、上司に退職を伝える機会を設けるのは難しいかもしれませんが、シフト表などを確認して準備しておきましょう。
法律上は、いつでも雇用の解約の申し入れをすることができ、申し入れ日から2週間を経過していれば、勤務する義務はなくなります。
したがって、上司などから「退職届は受け取れない」と却下されることは法律上認められません。
何度お願いしても受け取る姿勢を見せない場合は、以下の手段について検討してみましょう。
メールもしくは内容証明郵便で送る |
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・メールの場合、ccに人事部や施設長を入れておくと問題が顕在化されやすいでしょう。 ・内容証明は、いつ退職の意思表示があったのかを根拠資料として残すことができます。 |
弁護士に依頼 |
・退職届の提出も代理で対応。万が一会社から損害賠償請求されても安心です。 |
労働基準監督署へ申告 |
・未払い残業などがある場合は強い味方になってくれるでしょう。 |
退職代行業者に依頼 |
・30,000円~50,000円程度で退職の相談から退職後の転職のサポートまで対応してもらえます。 |
退職後は失業手当や再就職手当などをハローワークで手続きするため、退職した会社から離職票をもらう必要があります。
離職票が会社から届くまでに2週間程度かかる場合もあるので、退職が決まったら
退職後の手続きがスムーズにいくように事前に人事部などに発行依頼しておきましょう。
なんの前ぶれもなく、突然退職届を渡すのは社会人のマナーとしてNGです。
現場のことを考えるなら、まずは直属の上司に退職の意志を伝え、引継ぎのスケジュールとご自身の転職活動の予定を加味した上で、退職日を設定し、退職届を提出という流れが理想的でしょう。
感情的になって突発的に退職届を出すことだけは避けましょう。